お知らせ

2020-02-29 10:00:00
宮司の月便り(2月)

 

 立春を迎え、何日か寒の戻りがあったものの、異常な暖冬である。例年だと関東地方では湿った寒気が上越国境の山に大量の雪を降らせ、乾燥した寒気が赤城おろしとなって吹き抜ける。ところが今年は、雪が降らず、雨の多い冬だった。しかし、季節の巡りは、確実に春に向かい、220日頃には決まって福寿草の花がひらくが、こちらの方は時季を間違えていない。梅の花もすでに満開である。

 

 2月になりコロナウイルスによる感染症が蔓延し、連日新情報が流されて、不安な日々を送ることとなった。遂に小・中・高校の臨時休校まで政府が要請する事態にまで至り、様々な行事や催事が中止されることとなっている。ここ1・2週間が、大流行を食い止める山場という。しかし、一向に終息に向かう情報はなく、患者は増えるばかりで、不安は増すばかりである。

 

 令和になって、初めての天皇誕生日の一般参賀も中止となった。新型のウイルスの猛威は、留まるところを知らない。一日も早い特効薬の開発が待たれるところだ。しかし、こうした知見の無い、古代の人々は流行病に対して、大きな不安を持ち、ひたすら神々に祈りを捧げるより、なすすべがなかった。

 

 現代社会でも、社会に蔓延する不安感を払拭するのは、祈りによるところが多い。全国神社の社頭での日々の祈りを通じて、一刻も早いコロナウイルスによる流行病が終息することを望むものである。