お知らせ

2022-06-30 18:30:00
宮司の月便り(6月)

 本日は早くも夏越の大祓である。関東地方は梅雨明けの猛暑が連日続いている。例年だと7月下旬の気候である。異常気象を実感せざるを得ない。コロナ禍は鎮静化しつつあるが、油断のならない状況が続いている。ロシアのウクライナへの軍事侵攻は、まさに破壊と殺戮の報道にあふれ悲痛極まりない。なんとか打開策はないのだろうか。

 大祓で、この半年の罪穢れを祓い清めて、後半の半年を健康に平穏に過ごせるよう、心から祈念したい。

    

 612日(日)、田んぼ学校を開催する。2年間休止していたが、人数を制限しての開催となった。午前10時、主催の日本文化興隆財団の職員、参加者(30余名)、学生ボランティア(國學院大學)、神社関係者が集合。開校式の後、講話(稲作と私たち)、その後豊作祈願祭を行う。祈願祭には、参加子供たちも手伝い、神饌を供えていただいた。また、地元の小学生4人による神楽舞が奉納された。新緑の境内で昼食の後、田んぼに向かい田植えを行い、無事にすべての行事を滞りなく済ませた。田んぼは、元総代長の村田茂さんにお願いし、圃場の管理にもあたっていただくので、安心である。

    

 619日(日)自宅の家庭菜園に、息子が小さな水田を作り、その田植えを手伝う。何年も水田として利用していないところに水田を作り、水を引き、代掻きをしての田植えである。何もかも初めての事なので、上手にはできないが、何とか3時間ほどで、田植えを完了することが出来た。腰がものすごく痛い。

 

 農家の方の技術や重労働に思いを寄せ、改めて尊いことだなと気付く。60年前、私が小学生のころ、田んぼの畔に祖父が座り、大勢で田植えをする姿を眺めていたのを思い出した。祖母や母も野良着に手ぬぐいを被って田植えをしていた。昔の田植えは、家族だけでなく手伝いが大勢来て、にぎやかに行われた。食事もすべて野良弁当で、田んぼの脇で食べていた。田植えが無事に済むと、「さなぶり」という祝宴が行われた。お互いに手伝いをした近所同士で行う。楽しい思い出である。かつては麦も作っていたので麦刈りが済んでから、代掻き田植えとなり、終わるとすぐに大祓であった。